もしものときのCPR(心肺蘇生法)』
応急処置の多くの場面で必要となる『CPR (心肺蘇生法)』と、『人工呼吸』。
犬も人間と同じです。
普段はあまり必要性を感じないかもしれませんが、知っていれば緊急事態で犬たちを助けてあげられるかもしれません。
CPR (心肺蘇生法)のABC
A=Airway(気道確保)
首輪をしていればはずし、可能であれば体の右側を下にして寝かす。
頭を後ろにそらして、何かの物や嘔吐物で気道をふさいでいないか確認する。
口腔、鼻腔、気管がまっすぐになるように頭と頚部を伸ばし、
舌が喉につまらないように注意し、気道を確保する。
B=Breathing(人工呼吸)
呼吸をしているかを確認する。
もし、犬(動物)の体が大きければ口と唇を手でふさぐ。
体が小さければ口と鼻の両方を口でふさぐ。
4~5回、強制的に息を吹き込む。
犬(動物)の胸部が息で膨らむのを確認する。
3秒に1回繰り返し行う。
C=Circulation(循環確保)
脈拍、心拍の有無を確認する。
呼吸をしていないからといって、心臓が止まったと判断せずに、脈拍をとること。
右側を下にして寝かせ、犬の胸の位置にひざまずく。
手のひらを、犬の肘が胸に当たる部分(心臓の上)の後ろに置き、片方の手を犬(動物)の下におく。
犬が大きい場合には、胸を圧迫するために、もう片方の手も、肘が胸に当たる部分(心臓の上)の後ろに置く。
犬が小さい場合には、親指と他の指で胸をはさむ。
一定のリズムで胸を優しく、しかし、しっかりと圧迫する。
圧迫が影響しているかどうかチェックする。
犬のバイタルサイン
(生命の徴候)
バイタルとは「vital=生命維持時必要な」
サインとは「sign=兆候」
つまり、生命を保つ上で必要な状態です。
ワンちゃんの体の状態を知る上で、覚えておきたい
大切な情報です。
【バイタルサイン】
・体温
37.5度~39度。
(犬の年齢などにより個体差があります。
暑いときや興奮しているとき、運動後などは上がります)
・呼吸数
1分間に10~40回 (安静時)
体の大きさなどによっても異なります。
子犬の方が多くなります。
普段の呼吸数を計っておいて、通常の呼吸数を
知っておくといいでしょう。
・脈拍/心拍数 (安静時)
1分間に70~180回
(大きさなどによっても異なります。
暑いときや興奮しているとき、運動後などは上がります。
子犬の場合にはもっと多い場合もあります)
※脈の間隔が不規則な場合を不整脈といいます。
・毛細血管再充満時間
(皮膚を押して毛細血管の血液が(色が)戻る時間
1~2秒
(歯茎を指で押して、手を離し、どれくらいで色が戻るかを測定します)